コンテナホテルの客室の内幅を2.1mから一気に2.6mまで広げられる連棟コンテナ増幅キットをご紹介いたします。
ご周知の通り、コンテナの輸送サイズに制限され、単棟コンテナの外幅2.438ⅿ(8Ft)により内装後の室内幅は通常2.1~2.2mしかありません。これは一人用のビジネスホテルとしてはともかく、観光地のカップル用ホテルとしては、1.8m幅のダブルベッドさえもろくに置けない室内幅になってしまいます(横向けでギリギリ置けるが、ちょっと変じゃない?)。一気に2台連棟しちゃってはちょっと贅沢すぎて、ホテル代が急に高くなり、顧客が入りにくくなります。それに、長期居住用途として、社員寮、学生寮、アパートや長屋など、1台コンテナだけではまだ物足りない場合も、同じくちょっとコンテナ幅を拡大できる方法が必要とされます。何とかもう少し幅広くする方法はないか?と求められる時に、本文の増幅キットがお力になれます。
では、図を見ながらご説明いたします。

まず、連棟用コンテナを25cmの隙間を置き、設置します。そう、連棟することが前提になり、単棟の増幅はできません。

そして、コンテナと同梱発送する増幅キットの登場です。(実際は小分けの部品状態になります。)

25cmの隙間を増幅キットで塞ぎます。キットには応力伝達用の連結用部品もありますので、連結後、コンテナ同士が堅牢な一体となり、地震や台風で接合部の内装材は傷みません。

屋根を取り払ったら、内部はこうなります。部屋間の仕切り壁下地を組みます。(遮音重視なら、グラスウールの遮音材を厚めに充填し、石膏ボードを両面とも2枚貼りすることで結構遮音効果が上がります。そもそも、一般のホテル客室もこのように仕切りますが。また、専門的な軽天下地壁遮音工法もありますので、ご参照ください。)

2面の単棟コンテナの壁厚分を1面の軽天下地仕切り壁で代替することと、増幅キットの25センチ分の増幅とで、内装後2.6m程の純室内幅が得られます。これで1.8ⅿのダブルベッドを壁際に置いても、まだ0.8mの通路幅が余裕に確保できます。つまり、カップル用コンテナホテル、1台コンテナで2人部屋客室が実現します!

当然、連棟用の増幅キットで増幅しているので、端っこの部屋が増幅できなくなります。これの解決方法は2つあります。
1.増幅できない部屋を受付室、事務室などの公共用空間にするか、或はそのままシングルベッド用客室にします。
2.どうしても均等な客室・住戸にしたい場合、最後の増幅キットを2倍幅にし、端っこの2部屋がこの2倍幅キットを共用します。端っこの部屋レイアウトがほかの客室と違い、真っ逆さま(例えば、左ベッド右通路→右ベッド左通路、にします)にする必要がありますが。
2倍増幅キットが新たな問題をもたらします:どうせ増幅するのなら、なぜもっと幅広く増幅しないのですか?
それは、コスパ性に関わるからです。あまり広く増幅しちゃうと、増幅分の部材を支える部材がまた必要になってくるので、増幅キットのコストが一気に上がってしまいます。計算すると、増幅分の平米単価がコンテナ部分の平米単価よりも高くなってしまい、増幅の意味がなくなります。(増幅するより、コンテナもう1台買った方が安いから)
25センチの増幅キットは、その究極なコスパ性を追求した結果であります。この幅で、増加分の平米単価はコンテナ部分の8割くらいに相当します。すなわち、増幅キットを使えば使うほど、建築全体の平米単価が安くなります。上図の例でも分かるように、1カ所0.5mの増幅効果により、5カ所全部で、1コンテナ分以上の面積数が得られたわけです。
コンテナ6台を買って、7台分の面積数が入手したわけ!
