JIS鋼材建築用コンテナハウスの内寸法・内径寸法・広さは?

はじめに

JIS鋼材建築用コンテナハウスの外形寸法はISOコンテナと同様しなければ海上運送できないので、ご周知のように、(L長*W幅*H高、単位:㎜)で言えば、

20フィート6058x2438x2591/2896(通常20GP/背高 20HC )

40フィート12192x2438x2591/2896(通常 40GP / 40HC 背高)

になります。生産する時に、外形大きさをきちんと守らなければ、深刻な問題になります。詳細はこちら、コンテナハウスの外形寸法・イレギュラー寸法しかし、コンテナハウス、ハウスと言えば、外形寸法より内側の内径寸法・内寸法の方が利用者・住居者とって、断熱層の厚み、レイアウト設計や内装の計画などもっと身近に深く関わる寸法で、はっきり把握したい寸法になりますね。本文はコンテナハウスの内径寸法を徹底的に、説明いたします。また、結果として、標準的な40フィート、20フィートコンテナハウスの室内面積・広さを教えます。

事前に知っておくべき基準寸法:

寒冷地域次第で、断熱層の厚さが厚くなったり、防火地域次第で、石膏ボードの層数が変わったりして、内装仕上げ部分の厚(簡単に言えば、内壁の厚さ)は一定しないため、本文はあくまでコンテはハウスの外壁鋼板の裏側(これにくっ付けて、軽天下地LGSを設置できる面)の位置の計算方法をお教えいたします。内装後の純内径は、ご自分の内装計画に沿って各自でご計算ください。

JIS鋼材建築用コンテナ内径内法計算基準寸法
JIS鋼材建築用コンテナ内径内法計算基準寸法

柱後退距離:柱外側面はコンテナ輪郭線(コンテナ外形寸法外縁)にくっ付けるなら、船積みされる時に擦り傷が付きやすくなるので、通常では、短手方向では10mm、長手方向では21mm(ツイストロック孔位置にも関わるからやむを得ず)を後退させます。

梁後退距離:溶接品質確保と角アール部分の応力集中を避けるため、梁外側面は柱外側面とくっ付けず、側長梁は通常10㎜の後退距離を取ります(後退しない業者も存在しますが、構造的には非常にまずい、ご注意を)。端短梁は柱脚のアンカーボルト孔を逃げるため、通常は多めに40mm後退します(アンカー孔をコンテナ内側にする場合は側長梁と同様に10㎜にする)。

波板後退距離:コンテナ特有の外壁波板の外縁(外から見た凸部分)は梁外側面より溶接必要の後退距離をH形鋼の場合は10㎜、角型鋼管の場合は(角アールがあるから)20㎜を後退します。

波板の波厚:JIS鋼材建築用コンテナハウスはラーメン構造なので、波板による増強は別に必須でなく、端面波板と側面波板は共に36㎜波厚のものを採用します。(通常のISOコンテナなら、端面板は45㎜です。)

それでは、計算しよう!

内径を確定するのに、各外壁の裏面位置(連結型コンテナハウスの場合はそうは限らない)確定すればよいです。そして、各外壁の裏面位置は、それぞれの後退距離を積算し、コンテナ外形輪郭線からそれを引けばよいのです。前述のように、端面壁(短辺)と側面壁(長辺)のそれぞれの後退距離が違うので、別々に計算する必要があります。

端面壁の後退距離の積算例(外アンカー、角型鋼管梁の場合):
21(柱後退)+40(梁後退)+20(波板後退)+36(波板波厚)=117㎜(壁裏面総後退距離)

側面壁の後退距離の積算例(角型鋼管梁の場合):
10(柱後退)+10(梁後退)+20(波板後退)+36(波板波厚)=76㎜(壁裏面総後退距離)

続いて内径寸法(内寸法)計算例(4面壁の場合、相対する2外壁の内側間距離):
内長=外形長-端面壁後退x2(両側の壁)=6058(20Ft)・12192(40Ft)-117×2=5824㎜(20Ft)・11958㎜(40Ft);
内幅=外形幅-側面壁後退x2(両側の壁)=2438-76×2=2286㎜;

加工公差と波板溶接変形へのご注意:

上記計算結果はあくまで理論上の計算結果で、実際の場合、加工公差と波板溶接による外壁板の歪みを考慮に入れるべきです。コンテナの製作公差ISOコンテナと同様、各主要外形寸法L長、W幅、H高+0、-5㎜なので、実物は理論より5mm範囲内に小さめになるようにします。波板の歪みは凸と凹の場合があり、また力を加えればある程度鼓動しますが、やはり5mm程度の余裕を設けたほうが無難でしょう。なので、5+5=10㎜を上記内長・内幅寸法から引けて、上記の場合のコンテナハウス(外アンカー、角型鋼管梁、4面壁の場合)内長5814㎜(20Ft)・11948㎜(40Ft)、内幅2276㎜を実用寸法にしましょう。

コンテナハウス室内面積(外壁内側で計算)・広さ:

20フィート(20Ft)の場合、5.814×2.276=13.23平米

40フィート(40Ft)の場合、11.948×2.276=27.19平米

上記寸法から断熱層、LGS軽天下地の内壁厚を占用面積を引けば、純室内面積になります。

柱の室内空間侵入、コンテナを連結して利用する場合:

アングル柱にしても角型鋼管柱にしても、角にある柱がコンテナハウス室内面積の侵入はある程度免れません。柱の断面寸法はまた建築全体の構造になどに関わりますが、基本的にはアングル180×180㎜、角型鋼管150×150㎜の断面で一般的な用途への構造強度には耐えられます。連結型コンテナハウスの場合は、当然ながら、連通するために、壁丸一面省くことがあり、また連結箇所の都合で、コンテナ同士の間距離を設置する場合があり、ケースバイケースで検討する必要があります。詳細はUni-Konに直接お問い合わせください。

内径の高さ(内高)は?

内径高さは、別記事で詳しく説くので、ここで割愛いたします。詳細はこちらのコンテナハウスの天井高さは?までお越しください。

コンテナの寸法制限に困る方に、組立式コンテナハウスを

上記の内容はあくまで、従来のコンテナ船に載せられるコンテナサイズのコンテナハウス(ちょっと言い方がヘンかな?)の内径寸法、内法を算出する方法です。「算出して、やはりご自分のレイアウト計画に合わない」ような方は悩む必要はありません。Uni-Konの新製品、確認申請対応の組立式コンテナハウスが登場しました。部品状態で搬入し、現場で簡単に組み立てられる、しかも頑丈なコンテナハウスです。コンテナサイズに制限されず、結構自由なレイアウト設計が実現できます!ぜひ、ご参考になってください。

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