コンテナハウスの寸法・サイズ――室内天井高さ Uni-Kon

コンテナハウスと聞いたら、よく「窮屈」や「天井が低い」などの印象が湧いてくるかもしれません。この2点はコンテナハウスのデメリットとしてもよくネットで掲げられます。しかし、実際のコンテナハウスは複数連結することによって広々した大空間が得られるし、天井高さも一般用途としては結構理想的な寸法数値なのです。この文章は、各規格のコンテナハウスの内部寸法サイズの天井高さを重点的にご紹介致します。

外形寸法から天井高さを計算:

外形寸法編の通り、コンテナハウスの外形高さには、2種類があります。標準高(GP)=2591mm、と背高型(HQ)=2896mmです。

建築用コンテナのほとんどはラーメン構造を採用しているため、梁せいが高く、構造上の都合で、外形寸法中の350mm程度の高さが構造部分に占められ、室内空間として利用できなくなります。

この350㎜という数値を知っておけば、コンテナハウスの内部天井高さを略算することができます。

例えば、標準高コンテナハウスの場合:

GP型室内天井高さ≒GPコンテナ外寸高‐梁せい高=2591-350=2241mm

背高型ハイキューブ(High-Cube)コンテナハウスの場合:

HQ型室内天井高さ≒HQコンテナ外寸高‐梁せい高=2896-350=2546mm

内装の天井軽天下地(LGS)厚、床のフローリング厚を控除したら、GP型(標準型)コンテナの室内高さ約2.2m、HQ型(HC型、ハイキューブ型、背高型とも言う)2.5mになります。

コンテナハウスはほとんど背高型コンテナの理由

1.生活習慣・解放感

天井高さはライフスタイルに深く関わります。以前の日本は、「畳の上での生活」なので、古い木造住宅の天井高さは2200mm(2.2メートル)が多かったに対し、現代の日本は「椅子上の生活」なので、新築のRC造マンションなどは天井高さが2400~2500mm(2.4~2.5メートル)に変わりました。

こう見れば、GP通用型コンテナハウスの2241mmの天井高さは現代日本のライフスタイルにはちょっと窮屈であり、「ハウス」や「居住系」としてではなく、「倉庫」や「ガレージ」「可動式設備室」として多く利用されています。それに対して、HQ背高型コンテナハウスの2546mmの天井高さは居住用としては高くも低くもなく、ばっちりです。なので、今のハウス用のコンテナハウスは20フィートか40フィートかを問わず、殆ど背高型一方です。

2.コスパ的にも背高型が有利

もう一つ大きい要因はコストパフォーマンスです。時たまコストを抑えたいお客様が質問するのは、標準型コンテナハウスにしたら、どれくらい安くなるの?答えは残念ながら、さほど変わらないです。

まず、運賃的には、殆どの場合、海上運賃と諸関連費用(日本国内のトレーラー(コンテナトラック)費用も)はコンテナの高さ(標準型か背高型か)を問わず、サイズ(20フィートか・40フィートか)のみに左右されます。結果、運賃は一緒とのわけです。

次に、製造コスト的には、手間数に関わる人件費はご想像できるように、背高・標準型は全く一緒の手間、段取りなので、節約できません。材料費も、残念ながら、主要構造材である柱材は6m定尺材なので、背高にしても、標準にしても、材料1本から2本の柱しか取れず、切れ端は全部廃材になるわけです。節約できるのは30cm程度の外壁鋼板とその分の塗料だけです。この分の節約はどれくらいかと言えば、約3万円/20フィート、6万円/40フィートです。コンテナハウスのコストについてもっと知りたい方はこちら:コンテナ価格、コンテナハウスをもっと安くしたい方はこちらコンテナハウスを安くするにはその1までご覧ください。

結果、「3万円・6万円を支払えば、毎日使う部屋が2.2m天井高さから2.5mになるよ」とのことなので、殆どの人は背高型コンテナハウスを選ぶでしょうね。

実際のコンテナハウスの天井高さを実感しよう!

まずは、背高型コンテナハウスをご覧ください。事例詳細を知りたい方は写真或は写真下のリンクをクリックしてください。

事務所オフィス用コンテナハウスJIS鋼材建築用コンテナ内装
事務所オフィス用コンテナハウスJIS鋼材建築用コンテナ内装 (背高型コンテナハウス)
長野コンテナハウス・コインランドリーコンテナ完成竣工写真(内部1)
長野コンテナハウス・コインランドリーコンテナハウス完成竣工写真内部(背高型コンテナハウス)
連結型集合住宅・アパート用コンテナハウスの中の内装、トイレ・洋室のドアを開けた状態
パース画像:連結型集合住宅・アパート用コンテナハウスの中の内装、トイレ・洋室のドアを開けた状態(背高型コンテナハウス)
連棟連結型コンテナハウス食堂レストラン内装飲食店インテリア確認申請対応
連棟連結型コンテナハウス食堂レストラン内装飲食店インテリア確認申請対応(背高型コンテナハウス)

内装前の背高型コンテナハウスの内部も体感しましょう。

JIS鋼材事務所用連棟コンテナハウス工場内仮組:内部天井高2.5m 3
JIS鋼材事務所用連棟コンテナハウス工場内仮組:内部天井高2.5m (背高型コンテナハウス)

あまり推薦しませんが、標準型コンテナハウスの2.2m天井高さは以下の感じです。

40Ft4個室簡易社員寮寄宿舎宿泊用コンテナハウス内装構造断面説明写真
40Ft4個室簡易社員寮寄宿舎宿泊用コンテナハウス内装構造断面説明写真(標準型コンテナハウス、内装後約2.2m天井高さ)

無論、連棟で大面積の商業施設にする場合、2546mmの天井高さでもちょっと低く感じます。その時、「床面を沈む」、「露出梁にして、天井を上げる」、「吹抜きにする」という三つの方法があります。

以下の写真は弊社の代表が2016年福島県で扱った17台40HQコンテナハウス連結構成した食堂用コンテナハウスです。当時の天井高さは2500mmでした。商業系・公共系建築のような大空間ですが、さほど窮屈感もないと存じますが、いかがでしょうか?この施工事例・物件を詳細にご覧になりたい方は下記リンクをクリックしてください。食堂・浴場用連棟連結コンテナハウス 施工例

連棟連結コンテナハウス(40Ftコンテナ17連結食堂用)内装高さ・食堂内部高さ・天井高さ約2500mm
連棟連結コンテナハウス(40Ftコンテナ17連結食堂用)内装高さ・食堂内部高さ・天井高さ約2500mm

コンテナハウスの内径寸法、内法についてもっと知りたい方は左記リンクからどうぞ。

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